「この曲ピックで弾いてるけど、ソロの部分だけスラップしたい!」
「前半は指弾きでソフトに、後半はピックでゴリゴリ弾きたいな。」
…こんな風に曲の途中で奏法を変え、楽曲のクオリティを更に高めたいと思う時はありませんか?
今回はそんな皆さんのために、曲途中でのピックの持ち替えや、奏法を切り替える時のアイディアについて書きたいと思います。
ピック持ち替え・奏法切り替えのアイディア
ピックを手のひらに握り込む
ピック弾きの途中で、スラップ・指弾き・タッピングなど別の奏法に切り替えてから再度ピックに戻る時は「別の奏法中のみピックを手のひらに握り込む」という方法がよく知られているかと思います。
誰でも手軽に試すことができる、身近な持ち替え・奏法切り替えの方法です。
自分の手元だけで素早く奏法切り替えができるのが魅力ですが、握り込む時や指先に戻したりする時に上手にピックを掴めなかったり、そのまま落としたりする危険性があります。
また、手のひらにピックを握り込んだたままだと演奏の感覚も狂ってしまいがちです。
僕はスラップの時に右手の余っている指をボディにぶつけてニュアンスを調整するタイプなのでピック握り込みには馴染めませんでしたが、手軽に挑戦できる方法であるため、一度は試してみることをオススメします。
口にくわえる
シンプルですが握り込みに比べると失敗のリスクが少ないので意外と効果的な方法です。
ただし、くわえている間は口を動かしたり歌ったりすることができなくなってしまいます。
また、深くくわえすぎて うっかり唾液がついてしまわないように注意しましょう。
ひざ等に置く
アコースティック調の楽曲を座って演奏する時にオススメです。
ただし滑りやすい素材の服を着ている場合、演奏中にスルッと落ちてしまう可能性があるので気をつけましょう。
譜面台がある場合は譜面台に置くのも良いかもしれませんね。
中指でプルをする
ピックを親指と人差指で持ったまま、中指を使ってプル(プラッキング)をします。
ピック弾きの流れをそのままに、フレーズにインパクトを与えることができます。
本格的なスラップではなく、ちょっとしたアクセントが欲しい時に有効です。
人差し指でピックを持つ
人差し指のみでピックを握り込む、というギタリスト向けの方法です。
例えば親指・中指・薬指・小指でフィンガーピッキングのバッキングをして、ソロの時にはピックも使用する等、表情に差をつけることができます。
もちろんこのテクニックをベースに応用することも可能です。
ピックホルダーを使用する
使いやすいピックホルダーがあると、演奏中でも瞬時に新しいピックを取り出すことができます。
奏法切り替えの際もピックを握り込んだりせずにそのまま床に落とし、またピックに戻る時には新しいピックを「サッ」と取り出して使う、という方法が可能です。
落としたピックはそのまま忘れてしまいがちなので、必要があれば回収するようにしましょう。
こちらの記事で様々なピックホルダーを紹介しています。
切替時の心得
様々な方法を駆使し、何事もなくスムーズに奏法切り替えやピック持ち替えができれば良いのですが、速いテンポの曲など、曲によっては切り替えの際にどうしても空白のスキマができてしまう場合があります。
そんな時は違和感が出ない程度にフレーズを簡略化したり、白玉等の長い音で伸ばしたりしてスキマを埋めると良いでしょう。
また、左手でハンマリング・プリングやグリスをしている間に右手の準備をするテクニックも非常に有効です。
このテクニックは奏法切り替えやピック持ち替えの時だけではなく、ライブ中にずれてしまったマイクの位置を調整したり、譜面のページをめくる時などにも有効ですので覚えておくと良いでしょう。