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【考察】なぜ難聴にクラシックが効くの?ミュージシャン目線で考えてみた

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ご覧いただきありがとうございます。ねこつばめです。

以前書いた

難聴の時こそ音楽を聴こう!医者も知らない音楽療法のススメ&オススメ音源10選

という記事の中で、

「難聴の耳で毎日約6時間クラシックを聴き、日常生活音も全て悪い方の耳で聞いたところ、高い治癒効果があった」

という内容がありました。

しかしながら、これを読んでいる方の中には「え~、そんなの信じられないよ」という方もたくさんいると思います。

そこで今回は、この治療法と効果に関して、筆者の経験や体験を交えて考察してみようと思います。

なお、この記事は上記の記事を読んでいただいたことを前提に書いてありますので予めご留意ください。

はじめに

一口にクラシックと言っても、楽曲によって様々な楽器がリードをとったり、独奏からオーケストラまで大幅に楽器編成が変わったりします。

よって、まず常識的に考えて、全てのクラシックに等しく同じ治癒効果があるとは思えません。

曲調や楽器、曲全体の使用音域や周波数帯域によって、効果に差が出てくるのが当たり前なのではないかと思います。

したがって、曲によっては病状にあまり影響を及ぼさないものもあるのではないでしょうか。

あるいは、もしかしたら悪影響を及ぼすものが存在している可能性さえあるかもしれません。

ねこつばめの考察

もし難聴の改善に効果を発揮する曲があるのだとすれば、

  • リラックス・癒やし効果の高い曲
  • ある程度音量の上下幅が大きい曲
  • ある程度広い音域を使用する曲

上記のような要素が重要になってくるのではないか?と考えています。

各項目について、少し掘り下げてみましょう。

リラックス・癒やし効果の高い曲を聴くことによる作用

メニエール病や低音障害型感音難聴の原因は「内リンパ水腫(内耳のリンパが増えた水ぶくれの状態)」と言われています。

その内リンパ水腫が発生する原因はハッキリとは分かっていないのですが、一説ではストレスや疲労、睡眠不足によってホルモンのバランスが崩れ、自律神経障害が起こってしまうことが原因とも言われています。

また、突発性難聴の原因にも自律神経障害が関係していると言われています。

ストレスの多い生活によって交感神経ばかりが優位になると、耳に繋がる血管を収縮させてしまい、血液の流れが滞ることによって難聴、めまい、耳鳴りなどが起こってしまうようです。

これらの症状を改善させるために、癒やし効果の高いクラシックを聴くことは有効な治療だと考えられます。

ゆったりとした曲、心を落ち着かせるような曲の多いクラシックを聴いているとストレスが発散・軽減され、右脳が活発に働き、副交感神経が優位になります。

副交感神経が優位になると自律神経の働きが整ってきますので、メニエール病や低音障害型感音難聴、突発性難聴の改善が期待できるのではないでしょうか。

ある程度音量の上下する曲を聴くことによる作用

一曲の中で、ある程度音量の上下する曲を多数聴くことによって、耳・脳神経に音量の大小を正しく認識させる効果があると推測できます。

クラシックでは、音量の小さな部分はかなり繊細な演奏をしていることが多く、無意識のうちに耳・脳神経の注意をひきつけ刺激しているのかもしれません。

また、クラシックは比較的滑らかに音量が上下することが多いため、難聴患者の耳にも優しいのかもしれませんね。

一方、急激に大きく音量が変化する曲や、聴いていて耳が辛いと感じるような曲は避けたほうが無難であると考えられます。

ある程度広い音域を使用する曲を聴くことによる作用

一曲の中で、ある程度広い音域を使用する曲を多数聴く事によって、耳・脳神経に音の高低を正しく認識させる効果があると推測できます。

また、特にヴァイオリンをはじめとする弦楽器には3500Hz以上の高い周波数音や倍音がバランス良く含まれていると言われており、難聴治療に効果が高いと言われています。

ロングトーンも多いので、受ける刺激が多いのではないでしょうか。

なお、周波数帯域的にはベースやドラムの金物のある楽曲の方が上下幅広く出ているので、耳が辛くなければそういう曲を試してみるのもアリなのかもしれませんね。

歌のない楽曲である必要性

実は、クラシックに歌詞が存在しないことも副交感神経を優位にするのに一役買っているそうです。

というのも、意味の分かる歌詞が存在すると「左脳で言語として処理してしまう」ようなのです。

(特に日本人は、外国人に比べて母国語を左脳で処理する傾向が強く現れていると言われています。これは日本語に全て母音がついているのと関係があるそうです。)

もちろんどんな曲でも、音楽を聴くだけで右脳は活性化されるのですが、歌詞のないクラシックは特に右脳を活性化させる効果がある、ということですね。

そして、右脳が活性化されると副交感神経が優位になり、結果心身ともにリラックスし、自律神経が整う、というわけです。

考察まとめ

これまでのことをまとめると、

  • リラックス・癒やし効果の高い曲
  • ある程度音量の上下する曲(急激な変化は好ましくない)
  • ある程度広い音域を使用する曲
  • 歌詞の無い曲

以上の条件が当てはまるクラシックであるならば「難聴治療に効果がある」と言って差し支えないのではないでしょうか。

反対に、同じクラシックでも聴いていて不安になるような曲や、耳が辛く感じるような曲(=ストレスを感じてしまう曲)は難聴治療に効果が薄い、若しくは逆効果であると考えられます。

終わりに

難聴時の音楽療法は金銭の負担も少なく、いつでも手軽に試せる上、例え成功しなかったとしても特にリスクもありません。

現状では病院で勧められることはないかもしれませんが、難聴患者の方は積極的に挑戦する価値のある治療法なのではないでしょうか。

興味を持った方は、是非こちらの記事の音源を聴いて試してみてくださいね。

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